Restoration Works | 001

表板・裏板の虫食い修復

Before

修理するパーツ（表板もしくは裏板）を保護し、石膏で型をとる。型を取ったら板が変形している部分の石膏を必要に応じて削り、理想の形に整える。形が整った石膏の上に板（表or裏）を置き固定し、虫食い修理の開始。虫喰い部分を削り取り、年輪と木目が対応する部分を同楽器より採取する。

厚み、長さ、幅を考慮したサイズのパーツを、虫食い部分の適切な位置にあてがえる。

採取したパーツを貼り、この上に別の適した木（サイズを調整した）で補強をする。上から熱い砂袋を乗せプレスし、12時間程ねかせ補強を固定する。

補強パーツを固定した後、さらにオリジナルの木に適合するパーツを準備する。この補強を同様にプレスし、12時間程度ねかせる。その後、板全体の調和を考慮しながらパーツの厚みを調整。この補強に色をつけ、できるだけ目立たないよう仕上げる。